NIH新制度、論文公開へ

ありがたや、ありがたや。。
NIHから資金を得た論文が、約6万5000本/年というのが信じられない。
すごいNIH、アメリカホントすごいよ。。。
http://medwave2.nikkeibp.co.jp/wcs/leaf?CID=onair/medwave/tpic/359267

◆ 2005.2.14 NIHが新制度、資金援助した研究もとにした論文をネット上で無料公開へ


 米国国立衛生研究所(NIH)は2月3日、論文審査のある学術専門誌に掲載された研究
報告の無料公開に向け、大きな一歩を踏み出した。


 NIH長官のElias Zerhouni氏が同日発表した新方針によれば、研究資金の全額または一
部をNIHから得た研究については、論文が審査のある専門誌に受理された場合、著者は12
カ月以内に、米国国立医学図書館(NLM)の無料論文データベースであるPubMed Central
に、論文の最終版の全文を寄託するよう求められる。


 ただし、新方針に従うかどうかは著者の自由意志に委ねられており、従わなくてもペナ
ティーはない。NLMは5月2日に論文の受け付けを開始する予定だ。


 NIHから何らかの資金を得た研究論文は、年間で約6万5000本発表されている。新たな
システムが要する費用は、毎年200万〜400万ドルと推定されている。


 当初、寄託の期限は6カ月以内にする計画だったが、最終的に12カ月に延長された。こ
の措置について、出版社の経済的損失を考慮しての期限延長ではないか、と疑う人もいる。
これに対してZerhouni氏は、延長が批判を浴びることは分かっているが、原案に対する
6287件のコメントを受け取り、それらを基に方針の改良を行った上での期限延長であり、
適切な過程は踏んでいるとの説明を行った。


 2003年にNLMが行った調査によると、米国人の9300万人以上が、インターネットを通じ
て医療情報を得ており、ほぼ60%が、医師の診察を受ける際にそれらを持参している。現
在のところ、研究論文を閲覧したければ、学術雑誌の購読契約を結ぶ(オンライン購読契
約を含む)か、大学や病院の図書館に出向かねばならない。新たな方針は多くの医療関係
者や患者にとっては朗報と言える。


 本件についてのNIHのプレスリリースはこちらで閲覧できる。(大西淳子、医学ジャー
ナリスト)
http://www.nih.gov/news/pr/feb2005/od-03.htm